【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

年賀状を出さなくなって久しいという方も、筆まめな方も、今年は『暑中見舞い』を出してみてはいかがでしょうか。

ここでは、暑中見舞いの書き方や、言葉に魂を込める方法についてまとめています。

会えないからこそ伝えたい想い

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

出典:photoAC

長引くコロナ禍も二度目の夏となりました。

ワクチンの供給も遅れ、「会いたい人に気兼ねなく会える」という日常がずいぶんと遠いものになってしまったように感じています。

一方で、SMSやビデオ通話機能が発達した今は、子どもの成長や近況報告も簡単になりました。

会えないけどすぐに繋がれるという距離感は、便利だと思う反面、体温を感じられず寂しい気持ちになることもあるように思います。

さて、そんな今だからこそ、「手書き」の文字にあたたかみを感じるものではないでしょうか。

簡単に呟けたり、誰でもクリエイターになれる今こそ、じっくりと、たった一人のためだけにしたためる文字には、特別な想いを乗せることができます。

大切な誰かに、今年は暑中見舞いを兼ねて、あなたの魂の言葉を贈ってみてはいかがでしょうか。

暑中見舞いとは

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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年賀状もLINEで済ませられるようになり、私たちは「切手の値段がいくらか」や、「暑中見舞いはいつ出すものか」ということに少し無頓着になったように思います。

暑中見舞いは、二十四節気でいう小暑~立秋の前日を目安に送られます。

小暑というと、2021年は7月6日でした。

あくまで季節のご挨拶という意味合いで送られるものですので、実際の季節とあまりそぐわないのも考えものです。

そのため実際には、送り先の地域が梅雨明けを迎えた頃から立秋の前日に送るのがいいと言われています。

2021年の立秋は8月7日ですので、その前日(8月6日)頃までを目処に送るのが望ましいでしょう。

立秋を過ぎてしまうときには

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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8月6日までというと、夏のかなり早い時期に送るイメージになりますね。

地域によっては8月に入る頃まで梅雨が明けないという年もありますから、かなり限定的に思われます。

また、気付いたら8月を過ぎてしまっていたということもあるでしょう。

そんなときには、「残暑見舞い」としてご挨拶をしましょう。

残暑見舞いは8月末を目処に送るのが望ましいですが、昨今の気候を鑑みると、残暑が長引く年には、9月上旬頃になってしまってもいいかもしれません。

暑中見舞い例文

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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季節の挨拶文は、?挨拶、?主文、?結び、?日付を書くとすっきりとまとまります。

この構成に則った例文を紹介します。

?暑中見舞い申し上げます

?梅雨が明けてからというもの厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
こちらはおかげさまで変わりなく過ごしております。

?急な暑さに体調崩されませぬよう、お身体ご自愛くださいませ。

?令和3年 盛夏

このような形式ですね。
それではここから、あなたの魂を伝える、コトダマについてご説明します。

言葉に魂を宿す

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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コトダマというと、神主さんの読みあげる祝詞のように特殊なものをイメージしていませんか。

実はコトダマというのはもっと、とても身近なものです。

たとえば、「あなたのことが好きです」と言うとします。

言われた人が意識してしまうのはもちろんですが、言ったその人自身も、言葉に出すことで、余計に「あなたのことが好きです」という気持ちを高めます。

それは、その気持ちに嘘がなく、純粋であるからではないかと思います。

純粋な心から出た言葉には、魂が宿ります。

どんな言葉にも、そこに真実があればこそ、切なる想いがあればこそ、魂が宿るのです。

祝詞が特殊な言葉だからコトダマとなるのではありません。

それを読みあげる神主さんが、神様を信じ、神様を敬っているからこそ、コトダマとなるのです。

だから、あなたの言葉もいつでも、コトダマとなりうるのです。

暑中見舞いにコトダマを宿す

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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暑中見舞いの定型文については先述しましたが、一旦、その形式を忘れてみましょう。

あなたの内側から言葉が出てくるのを待ってください。

「あの人に暑中見舞いを出そう」と思ったのであれば、「あの人」に対して、何か伝えたい気持ちがあるのです。

その「想い」を乗せるためにぴったりとはまる言葉は、あなたの中からのみ、生み出されます。

「まつり」という言葉があります。

「まつり」というと、縁日や御神輿をイメージするかもしれませんが、この言葉の語源は「待つ」であるという説があります。

神様が訪れるのをただ、じっと待つ。

その時間を「まつり」というのです。

あなたの内側から神様が訪れるように、魂の言葉が現れるのを待ってみてください。

「待つ」時間こそが、想いを凝集させてくれます。

まとめ

【暑中見舞い】言葉にコトダマを宿す【残暑見舞い】

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暦に従い、2021年には以下の日程を目安に暑中見舞いや残暑見舞いを出しましょう。

暑中見舞い……各地の梅雨明け~8月6日まで
残暑見舞い……8月7日~8月31日まで

いざ、ペンを持つと何を書いていいかわからない。

そんな時代だからこそ、じっと白いハガキと対峙し、贈る相手への気持ちを高め、神様の宿るような暑中見舞いをしたためてみてはいかがでしょうか。

あなたにしか書けないその手紙にはきっと魂が宿り、贈られた相手との縁を強めてくれます。

直接会えない今だからこそ、人との繋がりを重んじ、コトダマに想いを込めてみてはいかがでしょうか。

素晴らしい夏とその先が、あなたとあの人との間にずっと続いていくことを心よりお祈りいたします!