「占いの種類って一体どれくらいあるの？」と疑問に思う人は少なくないでしょう。
一口に「占い」と言っても、この世には古今東西さまざまな種類の占いが存在します。
長い年月を経て体系化された「学問」に近い占術や、占い師の「霊的な力」を使用する占術など、いくつもの選択肢の中から、自分の悩みに最適なものを選ぶためには、それぞれの占いの特徴を正しく理解することがきわめて重要です。
そこで今回は、占いの種類とその特徴、占術ごとの長所や短所について解説していきます。
占いの種類にはどういったものがある？
人類の歴史は、占いと密接なつながりがあります。
古くは、紀元前4000年頃のメソポタミア文明、あるいは古代中国で、「占星術」や「周易」のベースとなるものが生まれ、日本においては、弥生時代に「鹿の肩甲骨のひび割れ具合」から吉凶を占っていたともいわれています。
また、文明の歴史と同じく、占いも時代と共に進化しています。伝統的な占術から新たに派生したものまで含めると、占いの種類は今現在も増え続けているのです。
ここでは、長い歴史の中で培われてきた伝統的な占いや、TV番組などをきっかけに近年人気が高まっているスピリチュアル系の占いなどについて解説していきます。
伝統的な占いの種類は大きく分けて3つ
先述したとおり、この世には、一般的にあまり知られていないものを含めて、多種多様な占いが存在します。ユニークな占いとしては、トルコ発祥の「コーヒー占い」や、ネイティブアメリカンに伝わる「動物占い」などが挙げられます。
今回の記事では、それらすべてを紹介することは残念ながらできませんが、おおよその伝統的な占いは、大きく分けて以下の3つに分類されます。
- 命占（めいせん、または「命術」）
- 相占（そうせん、または「相術」）
- 卜占（ぼくせん、または「卜術」）
それでは、これより順番に解説していきます。
命占（命術）
西洋占星術で用いられるホロスコープ
参考画像：Geburtshoroskop von Gottfried Briemle by Dr. Gottfried Briemle is licensed underCC BY-SA 3.0
命占（めいせん）は、生年月日・出生時刻・出生地など、人間が生まれ持った情報をもとに、宿命・運命・運勢などを占う方法です。
例を挙げると、西洋占星術・四柱推命・九星気学などが当てはまります。
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決して変えることが出来ない先天的な要素が強く絡んでくるため、命占は人間性の本質や、天賦の才能などを占う際によく用いられます。
相占（相術）
手相占いの屋台
参考画像：Japanese palm reading, doing it in an outside place by Nesnad is licensed underCC BY 2.0
相占（そうせん）は、人の身体的特徴、家の間取り、名前の画数などといった外面に現れる「相」（人相・家相・地相など）をもとに運勢を占う方法です。
例を挙げると、風水・手相占い・姓名判断などが当てはまります。広い意味では、夢で見た内容から吉凶を読み解く「夢占い」なども相占に該当します。
外形を構成する要素が重要な意味を持つ相占ですが、「相」は必ずしも変えられないものではないので、開運に関するアドバイスなどを行う際によく用いられる占いです。
卜占（卜術）
周易を行う辻占い師（大正時代）
参考画像：Fortune Teller on the street of Japan (1914 by Elstner Hilton) by A.Davey is licensed underCC BY 3.0
卜占（ぼくせん）は、カードやサイコロなどといった道具を使用して、偶発的に生じる結果をもとに占う方法です。
例を挙げると、タロット占い・周易・ルーン占いなどが当てはまります。比較的最近になって誕生した「オラクルカード」なども、卜占に分類されます。
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偶然性によって左右される要素が強い卜占は、刻一刻と移ろい行く人の気持ちや、短期的な運勢を占う際によく用いられます。
近年ではスピリチュアル系の占いも人気
伝統的な命占・相占・卜占では、必ずしも分類できない占いも中には存在します。
それが、近年になって人気急上昇しているスピリチュアル系の占いです。
00年代後半にスピリチュアルブームの火付け役となったテレビ番組『オーラの泉』（2007年〜2009年）によって、広く一般的に認知されるようになりました。
例を挙げると、霊視・チャネリング・スピリチュアルリーディングなどが当てはまります。
スピリチュアル系の占いで特に重要なカギを握るのは、占い師の霊感・霊能力です。業界の第一線で活躍している占い師は、生まれつきの霊媒体質であることが多いようです。
スピリチュアル系の占いは、他の占術とは違って訓練で習得することが難しいといった特徴があります。
当たる占い12選【命占編】
ここでは、命占の代表的な占いとして、以下の3つをご紹介します。
- 西洋占星術
- 数秘術
- 四柱推命
それでは、これより順番に解説していきます。
西洋占星術
西洋占星術とは、「ホロスコープ」（出生図）と呼ばれる天体の配置図を使用して、個人の生まれ持った才能や、未来に起きる出来事などを読み解く占術です。
生年月日・出生時刻・出生地をもとに、ホロスコープに配置した天体同士の角度などから、あらゆる情報を読み解くことが出来ます。
数ある占術の中でも特に歴史が古く、世界中で広く親しまれている人気の高い占いです。
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数秘術
数秘術とは、読んで字のごとく、数字に秘められた不思議な力から、個人の才能や運勢などを読み解いていく占術です。
古代ギリシアの数学者であり、哲学者でもあるピタゴラスによって提唱され、ルネサンス期のヨーロッパにおいて爆発的に広まりました。
ピタゴラス式やカバラ式など、複数の系統が存在するため、それぞれ計算方法は異なりますが、生年月日を1桁ずつ分解して足し算を繰り返しながら、最終的に求められる1～10の数字をもとに運勢を占う方法がもっともスタンダードです。
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四柱推命
四柱推命（しちゅうすいめい）とは、紀元前2000年頃の中国で自然哲学として編み出された陰陽五行説をベースに、独自の発展を遂げた占術です。
生年月日をもとに算出される4つの柱（年柱・月柱・日柱・時柱）から、人の命運を読み解くことができます。
古代中国では、政治の世界を中心に、国を動かすような重要な局面において、四柱推命が活用されていました。
当たる占い12選【相占編】
ここでは相占の代表的な占いとして、以下の3つをご紹介します。
- 風水
- 姓名判断
- 手相占い
それでは、これより順番に解説していきます。
風水
風水とは、大地のエネルギーである「気」の流れをコントロールすることによって、開運へとつなげることを目的とした、古代中国を起源とする環境学です。
四柱推命と同じく、陰陽五行説と密接なつながりがあり、方位の吉凶や色の組み合わせなどをもとに、自然と調和することを目指す占術です。
インテリアやファッションなど、日常生活に取り入れることが比較的容易であることから、風水は若い女性にも人気があります。
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姓名判断
姓名判断とは、名前の字画数から、五格（天格・人格・地格・外格・総格）を導き出し、その人の運勢を読み解く占術です。
画数に込められた吉凶の他に、陰陽の配列なども考慮しながら運勢を占います。
古代中国で誕生した占術ですが、日本に広まったのは、庶民に苗字の使用が認められた明治時代以降といわれています。
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手相占い
手相占いとは、古代インドで生まれた人体と運命の関係性にまつわる学問（サムドリカ）から発展した占術です。
中国やヨーロッパなどを経由して、仏教と共に日本へ伝わったとされています。旧約聖書やギリシャ神話などにも、手相に関する記述が残されています。
指や爪の形、あるいは手の平に刻まれた線（掌線）の長さや濃さなどを見て、個人の運勢を読み解く占術です。
当たる占い12選【卜占編】
ここでは、卜占の代表的な占いとして、以下の3つをご紹介します。
- タロットカード
- 周易
- ルーン占い
それでは、これより順番に解説していきます。
タロット占い
タロット占いとは、大アルカナ22枚、小アルカナ56枚で構成される計78枚のタロットカードを用いて、悩みを解決するための答えを導き出す占術です。
タロット独自の展開法（スプレッド）に基づいて、導き出されたカードの絵柄や向きをもとに、メッセージを読み取り運勢を占います。
条件さえ合えば、基本的にどのようなことでも占えるため、万能型の占いとして幅広い層に人気があります。
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周易
周易（しゅうえき）とは、古代中国で編み出された占術の内の一つです。儒教の始祖として名高い孔子（こうし）が完成させたとも伝えられています。
「筮竹（ぜいちく）」と呼ばれる竹の棒やコインを使って「八卦（はっけ）」を求め、吉凶などを読み解く占術です。
八卦とは、自然界を形作る八つの要素の総称です。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という言葉はよく聞きますが、その語源はここから来ています。
ルーン占い
ルーン占いとは、ゲルマン民族の「ルーン文字」を使用して、運勢を読み解く占術です。北欧に起源を持つといわれています。
25種類のルーン文字が刻まれた石や木片を袋の中から一つ取り出して、運勢を占うのが基本的なやり方です。
タロット占いや周易などと比べれば、比較的シンプルな部類に入る占術です。直感的で分かりやすいので、占いをこれから始めるという人には、入門編としておすすめです。
当たる占い12選【スピリチュアル編】
ここでは、スピリチュアル系の占いとして、以下の3つをご紹介します。
- 霊視
- チャネリング
- スピリチュアルリーディング
それでは、これより順番に解説していきます。
霊視
霊視とは、肉体的な感覚器に頼らずに、霊的な存在を「視る」ことによって、過去・現在・未来などの情報を読み解くことができる占術です。
霊視対象と波長を合わせることで、相手の守護霊から情報を得たり、これから起きる出来事を察知したりしながら、悩みを解く糸口を見つけ出します。
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チャネリング
チャネリングとは、スピリチュアルな世界を通じて、高次元の存在とコンタクトを取ることができる占術です。
神様・宇宙人・ハイヤーセルフ（高次元に存在する自分自身）など、目に見える世界を超越した存在からメッセージを受け取ることができます。
チャネリングを行う能力者は、チャネラーと呼ばれています。特に有名なチャネラーは、「ダリル・アンカ」です。彼は、「バシャール」と呼ばれる地球外知的生命体と交信し、さまざまな予言を行うことで世間から注目を集めました。
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スピリチュアルリーディング
スピリチュアルリーディングとは、全ての人間が発している目に見えないエネルギーを読み取ることができる占術です。
例えば、相手が発するオーラの色（オーラカラー）から、本人も気付いていない健康面のリスクを知ることがきます。
その他にも、相手の深層心理や精神状態などを的確に視通すことが可能です。
占いの種類によって向き・不向きがある？
「占いの種類が多いことは分かったけど、結局のところ、どの占術を選んでも結果は同じじゃないの？」
このように考える人は、ひょっとすると多いかもしれませんね。しかし、残念ながら占いは万能ではありません。それぞれの占術には、当然のように向き・不向きが存在します。
意外と見落としがちなこのポイントをしっかり押さえておくことで、占いを利用した際の満足度も大幅にアップするはずです。
それでは、それぞれの占術の向き・不向きを見ていきましょう。
命占の向き・不向き
命占は、変えることができない先天的な要素をもとに運勢を読み解く占術をカテゴリー分けしたものです。
人生を俯瞰（ふかん）で眺めた時に、ハッキリ道筋として残る類の、長期的な運勢を占うのには適しているといえるでしょう。
その一方で、今現在の相手の気持ちを占ったり、短期的な運勢を占うのにはあまり適していないということがいえるかもしれません。
- 命占に向いている占い
- 命占は、生まれ持った資質や、長期的な運勢を占うのに向いています。
- 命占に向いていない占い
- 命占は、相手の気持ちや、短期的な運勢を占うことには向いていません。
相占の向き・不向き
相占は、手相や家相のように、外形として認められるものの、本人の意思で変えることができる要素をもとに運勢を読み解く占術をカテゴリー分けしたものです。
開運に関することであったり、中期的な運勢を占うのには適しているといえるでしょう。
相占は開運に特化している一方で、現在・過去・未来に関する詳細な内容を占うのには適していないということがいえます。知ることができるのは、大まかな運勢の流れです。
- 相占に向いている占い
- 相占は、開運に関することや、中期的な運勢を占うのに向いています。
- 相占に向いていない占い
- 相占は、詳細な内容を占うのには向いていません。
卜占の向き・不向き
卜占は、偶然出現した要素をもとに運勢を読み解く占術をカテゴリー分けしたものです。
気まぐれな人の心や、短期的な運勢を占うのには適しているといえるでしょう。
また、タロット占いに代表されるように、卜占は「イエス・ノー」で具体的な答えを導き出すような占いにも長けています。
ただし、卜占では生まれ持った人の資質や中長期的な運勢を占うことは難しいといわれています。
- 卜占に向いている占い
- 卜占は、相手の気持ちや具体的な答え、短期的な運勢を占うのに向いています。
- 卜占に向いていない占い
- 卜占は、生まれ持った資質や、中長期的な運勢を占うことには向いていません。
スピリチュアルの向き・不向き
スピリチュアル系の占いは、人知を超えた高次元の存在から情報を受け取ることができるため、占う内容に向き不向きは基本的に存在しません。
ただし、スピリチュアル系の占いは、占い師の霊能力にウエイトを置いているため、占い師と相談者の波長が合わない場合には、占いの精度が落ちるといったデメリットも存在します。
- スピリチュアルに向いている占い
- スピリチュアル系の占いは、基本的にどんな内容でも占えます。
- スピリチュアルに向いていない占い
- 占い師と相談者の波長が合わない場合は、占いの精度が落ちます。
自分に合った占術の選び方
「占いの種類がこんなに豊富だと、どれを選べばいいのか正直迷ってしまう…」
このように感じた人は安心してください。
占術ごとの向き・不向きを熟知しているベテランの占い師は、そういった不安の声を解消するために、複数の占術を組み合わせて鑑定を行うことが多いのです。
オンライン上で鑑定予約を受け付けているチャット占いや電話占いであれば、占い師のプロフィールページから、「どういった占術を得意としているか」を一目で確認することができます。
自分の悩みと照らし合わせた上で、検討することをおすすめします。
誰にも言えないような悩みを占ってもらうのであれば、占い師との相性も、占術と同じくらい重要です。口コミやコラムなども参考にした上で、「この人なら頼りにできそう！」と感じた占い師を選択すれば、必然的に後悔することも少なくなるでしょう。
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まとめ
いかがでしたか？占いには伝統的な命占・相占・卜占に加えて、近年注目を集めているスピリチュアル系の占いなど、さまざまな種類が存在します。
どの占術にも興味深い歴史的な背景があり、本格的に調べ始めると、占いの世界の奥深さに圧倒されると思います。
それぞれの占術の特徴を正しく把握することで、「占いとの上手な付き合い方」が分かるようになってくるはずです。この記事が、あなたのお役に立てば幸いです。
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