「無意識」が生み出す認知の歪み…アンコンシャス・バイアスについて解説します。
執筆した占い師:M.MIDORI先生
更新日:2022年7月29日
こんにちは、M.MIDORIです。
日本各地で蒸し暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。世界に目を転じれば、アメリカやヨーロッパでは記録的な熱波により、大規模な山火事などが発生しているようです。
さらには、新型コロナが再び猛威を振るい始めました。今年はあらゆる面で世界中が「狂った真夏の果実」状態に感じられます。
月日が経つのは早いもので、安倍元首相が奈良西大寺で凶弾に倒れるという痛ましい事件からもう三週間が経ちます。
関西在住の私にとって、奈良の町は心と体に癒しを与えてくれる掛け替えのない場所です。そんな穏やかな土地で現実に起こった出来事とは、今でも信じられません。
第一報によれば、容疑者は特定の団体に恨みがあり、安倍元首相がその団体と近しい関係にあるという「思い込み」から犯行に及んだと報道されていました。
それが真実なのか、それとも政治的圧力による情報操作なのか私には分かりませんし、ここで事実関係について憶測を述べるつもりもありません。
今回のコラムでは、この『思い込み』というキーワードに焦点を当て、私なりに考察を述べたいと思います。
アンコンシャス・バイアスとは?
「思い込み」は、言い換えれば「無意識の偏見」です。
自分では全く自覚していない偏ったものの見方や考え方は「アンコンシャス・バイアス」と呼ばれています。
例えば、「女の子はしおらしくしなさい」とか「男は人前で泣くものじゃない」とか…
誰もが一度は耳にした事があるであろうこれらのフレーズもまた、無意識の偏見を醸成するのに一役買っています。
アンコンシャス・バイアスは、社会の刷り込みによって生じます。この刷り込みは人格形成期の子供時代に、より強く効果を発揮すると言われています。
ひな鳥は、最初に見たものを親だと思い込む習性がありますよね。平たく言えばそれと同じ原理です。
子供は、親をはじめとする周囲の大人たちから日々言われ続けた言葉を、良くも悪くも真新しいスポンジのようにどんどん吸収していきます。
こうした刷り込みは、動物行動学者のコンラート・ローレンツによって「刻印づけ」と名付けられました。
刻印づけされた子供たちがそのまま成長してしまうと、固定観念から相手の心を傷つけてしまったり、不快にさせてしまうといった問題が生じる可能性があります。
パワーハラスメントにセクシャルハラスメント、ストーカーやいじめといった大きな社会問題はまさにその典型例ですよね。
アンコンシャス・バイアスに陥ってしまう2つの要因
ここまでアンコンシャス・バイアスとは何かについて解説してきましたが、多くの情報が溢れている現代社会においては、無意識の思い込みが激しくなってしまうのはある意味、仕方がないことなのかもしれません。
思い込みが取り返しのつかない大事件にまで発展するケースは稀ですが、これまでの歴史を振り返ってみれば、人々の心に爪痕を残した出来事は少なからず存在しています。
人はいったいなぜアンコンシャス・バイアスに陥ってしまうのか?考えられる大きな要因は2つあります。
要因1 失敗に対する恐怖心
まず1つ目の要因として、アンコンシャス・バイアスに陥ってしまう人には、失敗を極度に恐れる傾向が見て取れます。
そういった人は問題に直面した際、体裁を保つ事に固執し、自分にとって都合が良い答えを信じ込んでしまうのです。
非常に繊細で気が小さい反面、自分の考えは絶対という意識が強く、そういった意味では頑固な気質であると言えます。
要因2 自己肯定感の低さ
2つ目の要因ですが、家族環境などによって過去に大きな問題を抱えてしまった人は、傾向的に自己肯定感が低いといった事が挙げられると思います。
「自分はもう誰からも愛されていないんだ。もう自分のことなんて誰も関心が無いんだ…」
社会から見放されたという失望感は、次第に激しい怒りへと変わり、ついには信念のように凝り固まった思い込みでしか生きられなくなってしまいます。
「なぜ自分だけがこんな不幸な人生を送らないといけないのか?」このような憤りは、自暴自棄な行動に繫がり、最終的には不幸な事件へと発展してしまう危険性があるのです。
アンコンシャス・バイアスを乗り越えるには?
思い込みを生み出す要因は、他にもたくさんありますが、ここからは、アンコンシャス・バイアスから抜け出すには一体どうすればいいのかについて解説していきたいと思います。
相手に画一的なイメージを投影していないか自己分析してみる
あなたがもし、他人の振る舞いなどを見て不快に感じる事があったとしたら、相手を責める前にまずは自分の言動を省みてください。客観的に見れば、それはあなた自身の心の中にある問題であるかもしれません。
以前のコラムでも取り上げたことがありますが、これは「投影」と呼ばれる心理的な自己防衛メカニズムです。
己を知れば、今まで許す事ができなかった相手に対しても許す感情が芽生え、対人関係が改善される切っ掛けになるかもしれませんね。
相手の価値観を完全否定しない
例えば、何かのセミナーに参加した場合、大抵は講師の先生が話を終えられた後に質疑応答の時間が設けられているものですが、自分が思いもつかないような鋭い切り口で質問をしている参加者がいたら、かなり衝撃的に感じるのではないでしょうか?
かと思えば、場の緊張が一気にほぐれるような言動で、周りを笑顔に変えるユーモラスな参加者もいたりしますよね。
私たちの脳は、通常たったの3%しか機能していないと言われています。ですから、同じ情報が頭に入ってきたとしても、人によって受け取り方が全く違います。
認知機能や表現方法には個人差がありますので、相手の価値観を完全否定せず、認めることが大切だと思います。
そうやって心理的盲点を少しでも無くす努力を続ければ、いつの日か必ずアンコンシャス・バイアスを乗り越える事ができるはずです。
人生の色合いが変わって、いつもと違う素晴らしい景色が見えるようになるのではないでしょうか。
認知の歪みを乗り越えた先にあるもの
ここまで述べてきましたが、思い込みは必ずしも悪いものばかりであるとは限りません。
例えば、私のコラムでも何度か取り上げた事がある「引き寄せの法則」ですが、これは人間の思い込みの強さを逆手に取った幸福実現テクニックです。
自分も周りも幸せにする思い込みは、むしろあなたの人生を豊かにします。
ですから、思い込みの力を正しく活用して、自己実現に向けたステップを着実に登り詰めてくださいね。
M.MIDORIでした…
▼M.MIDORI先生の前回の記事はこちら▼
先の見えない閉塞感がもたらすストレスを解消する方法とは?
▼M.MIDORI先生のインタビューはこちら▼
占い師インタビュー:M.MIDORI先生
このコラム記事を書いたのは、「電話占い絆~kizuna~」占い鑑定士のM.MIDORI先生です。
M.MIDORI先生ミドリ
鑑定歴 | 10年以上 |
---|---|
得意な占術 | 霊感タロット・未来予知・四柱推命・シンクロニシテイ・スピリチュアルリーディング.数理学.基礎心理学 |
実績 | 鑑定が終わった後で、「心が楽になりました、また頑張っていけそうです」と前向きになられ、 嬉しいお声をたくさん頂き逆に私がいつも力を頂いています。 メールでも嬉しいお言葉を多数頂いています。ほんとうに感謝でいっぱいです。 |
得意な相談内容 | 恋愛成就・復縁・不倫・浮気・結婚・離婚・片思い・相手の気持ち・仕事・適職・転職・習い事の選択・人間関係・嫁、姑問題・夫婦問題・子供の悩み・親子の問題・自分の弱点の対処法など・金運・開運 (生死にかかわる内容やお子様の出産前の性別。ギャンブル、受験や資格の合否などはお応えできませんのでご了承ください。 |
M.MIDORI先生よりご挨拶
コラムを最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
今の苦しみは人生を変えるためにあると知ってください。
あなたが勇気を持って諦めずに行動すればきっと何かが変わり始めます。
数々の壁を乗り越えてきた私と一緒に、人生の幸せへ通じる道を探していきましょう!
M.MIDORIでした…
お客様から頂いた口コミ
女性20代
この度も長々とありがとうございました!
いつも話を聞いてくださって、落ち着く先生です。
占いも本当によく当たり、一貫性もありしかも包容力があって最高です。
すぐに電話をしたくなるほどの中毒性があります…(笑)
わたしも応援していますね!!
暑くなってきましたが、体調ご自愛ください。