初恋の婚約者を殺された大姫の悲劇
執筆した占い師:多聞先生
更新日:2023年11月6日
1184年、源義高(みなもとのよしたか)が殺害された直後、頼朝に後白河法皇からの知らせが届きました。後白河法皇が、頼朝との関係を強化するために、摂政の近衛基通に、頼朝の娘を嫁がせる意向を示したのです。
入内(じゅだい)問題と大姫の死
近衛家には、頼朝の乳母である比企尼(ひきのあま)の外孫である惟宗忠久(島津氏の祖)が仕えていました。
頼朝は、近衛基通よりも、九条兼実との関係が深く、娘の大姫を近衛家に嫁がせることは、断りました。
また、「玉葉」という書物によれば、頼朝は、後鳥羽天皇に、大姫を入内させようとしているという噂が、九条兼実の耳に入ったとされています。
しかし、1192年に、後白河法皇が亡くなったことから後鳥羽天皇への入内の話はなくなってしまいました。
一条高能との縁談
一条高能(たかよし、1176~1198)は、父親が一条能保、母親は義朝の娘でした。頼朝とは、叔父と甥の関係です。都では佐馬頭・右兵衛督・蔵人頭などを歴任しました。1196年には、参議に昇進し、公卿となりました。
鎌倉で頼朝が、勢力を伸ばし幕府の権威があがり、朝廷の中枢にあった土御門通親は、朝廷との融和をはかるために、1194年に、一条高能(たかよし)に大姫との縁談が持ちかけました。
頼朝は、一条高能との縁談を勧めようとしましたが、大姫は、「そんなことをするくらいなら、死んだ方がましです」と、拒絶してしまいました。
一条高能は、公卿になり将来を嘱望されましたが、1196年に突然、病死してしまいました。もし大姫と結婚しても、短い結婚生活になったかもしれません。高能との縁談を断ったのは、正解だったかもしれません。
後鳥羽天皇への入内(じゅだい)工作
頼朝は、1194年の10月から上洛の準備を始めました。 1195年、頼朝は、政子や大姫、それに頼家を伴った京にのぼりました。
表向きは、東大寺の供養のためとしていましたが、大姫を後鳥羽天皇の妃とするべく、入内工作を行いました。
頼朝は、宮廷の実力者である土御門通親と丹後局(たんごのつぼね)に積極的に接触を図りました。
丹後局には、政子と大姫を対面させ、銀製の蒔絵の箱に、砂金300両を納めて、白綾30反など、多くの派手な贈り物をしました。
頼朝は、今回は、盟友の九条兼実には一度しか会いませんでした。 九条兼実は、彼の娘がすでに、後鳥羽天皇の中宮になっていたので、土御門通親と丹後局とは、政敵の関係にありました。
頼朝は、多大な犠牲を払って大姫の入内を画策しましたが、大姫は病から回復せず、1197年8月28日に亡くなりました。(享年20歳)
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運命に翻弄されたお市の方と娘たちの生涯
▼多聞先生のインタビューはこちら▼
「多聞先生」ってどんな人?電話占い絆所属の占い師に直接インタビュー!
このコラム記事を書いたのは、「電話占い絆~kizuna~」占い鑑定士の多聞先生です。
多聞先生たもん
鑑定歴 | 20年以上 |
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得意な占術 | 霊感、霊視、前世占い、タロット占い、易占 |
実績 | 余命が1年と診断された女性を占ったことがあります。病名は癌ということで、彼女も諦めてはいるものの「どうして私がこのような運命なのか」という心残りの思いが消えない、悲しい思いで胸が張り裂けそうだというご相談を受けました。 抗ガン治療も続けておられましたが、診断をもらった以上、どんな効果があるのかご自分でも確信が持てず、憂鬱な毎日をすごされておられました。 タロット占いでのカードは、「ソードの9」というカードでした。現在は苦しみの日々ですが、居場所を変えれば良くなるというメッセージでもありますので、病院を変えてセカンド・オピニオンを聞いてみたらどうかとお勧めしました。 2か月後、お電話を再び頂き、新しい病院で、経過も良く希望が持てるようになったということでした。この時は、私ももらい泣きをしてしまいました。 |
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多聞先生よりご挨拶
コラムを最後までご覧頂き有難うございます。
「初恋の婚約者を殺された大姫の悲劇」のお話しは如何でしたでしょうか。
戦国時代は、同盟の証として人質を差し出しますが、それが幼い子供であっても、敵となってしまった時は、殺される運命となります。
頼朝は、義高を殺すことに決めました。それを聞いた大姫は、なんと残酷なことをするのかと、父親を恨んだことでしょう。悲しみは消えず、心の病もかかえてしまったのではないかと思います。それは彼女の肉体をも苦しめ衰弱させていきました。大姫の生涯は、あまりにも悲しく短いものとなりました。
人生には、そうした苦難が付きまとい、なかなか幸せに至ることが少ない世の中ですが、そのような状況でも、少しでも未来に明るい希望を持っていただけるように絆は努めてまいります。
是非、絆にお電話をおかけ下さいませ。
お客様から頂いた口コミ
女性40代
多聞先生、この度も鑑定ありがとうございます。
私は前世にたよりすぎているかも、と思っていましたが、先生のおかげで大丈夫なのだと安心できました、ほんとうにありがとうございました。
以前みていただいた彼女の姿、はっきりと眼裏に思いうかびます。
ほんとうに、心も姿も美しい人ですね。
先生、かの人の人生が私にもたらしてくれたモノ、大きいです。
無理に忘れようとは、もう思いません。
どうも有り難うございました。